2009年10月20日

デジタルとアナログのタイムラグ



今日は、先日初めて御紹介した『モヤモヤすること』(どうでもいいかもしれないけど、ちょっと気になる疑問を徹底調査!)から、書かせて頂きます(要約)。




『デジタル放送とアナログ放送のタイムラグ』



2011年7月25日から、テレビの地上波放送は、全てデジタル化されます。更に、最近の多くのケータイにはワンセグ機能が搭載されているので、いつでもどこでもデジタル放送を視聴するのが当たり前と言うこの御時世。都市伝説のように広がっているひとつの気になる噂をご存知でしょうか?それは、デジタル放送とアナログ放送を同時に見ていると、音声や映像にズレが生じると言うもの!


確かにテレビでアナログ放送を見ながら、ケータイのワンセグで同じチャンネルを見ていると、ケータイの方が数秒遅れて放送されています。全く同じ番組なのに、なぜズレてしまうのか、社団法人デジタル放送推進協会に問い合わせてみました。


「デジタル放送のデータは高画質・高音質なので、アナログ放送のデータに比べて重いんです。そのため、デジタル放送のデータを電波に乗せて効率的に送信するためには、データを圧縮する必要が出て来ます。圧縮されたデータは、受信側で解凍後に映像として画面に表示するので、データを解凍する必要のないアナログ放送よりもデジタル放送は数秒遅れてしまうのです。」との事。まるで、パソコンのメールで重いデータをやりとりする時のような圧縮&解凍があるので、デジタル放送は、表示に時間がかかるのですね。


更に、このデジタル放送の遅れの影響により、実はテレビから時報が消えてしまったと言う事実もあります。NHKの広報によると「現在、デジタル放送のNHK教育の正午の時報の際、画面には秒針は表示していません。」との事。今後、デジタル放送で時間を伝える際は、一切秒針を出さないと言う事が決定しているそうです。1秒の狂いもなく時計を合わそうと思っても、デジタル放送は参考にならないんですね。


毎年家電が進化している21世紀。そのうちデジタル放送の遅れもなくなるのではないか、と思い、デジタル放送推進協会に確認してみると、「テレビの性能によってデータの解凍時間は変わるので、もっと高性能のテレビが出てくればタイムラグの時間が短くなるかもしれません。しかし、全く解凍の必要がないアナログ放送に比べると、やはり微妙なタイムラグは残ってしまうかと思われます。」と言うお返事。


ちなみに、12月31日から1月1日に変わる年末のカウントダウン番組であっても、このタイムラグは必ず生じてしまうのだそう。「あけましておめでとう!」と言うコメントが、実際に日付が変わった瞬間よりも数秒遅れて告げられると考えると、なんだかハイテクもまだまだと言う気がしてしまいますね。





※実際に、気がついている方は、少なくないと思います。私も、時報をどうするのかな、とは思っていました。全てをデジタル放送の数秒遅れに合わすのかな・・とか、思っていましたが、逆に、これ位の感じが良いのでしょうかね。しかし、“デジタルなのに正確じゃない”って、何だか不思議ですよね。
  


Posted by makishing at 05:42Comments(8)