2011年09月16日

典型的な間違い日本語【8】




今日は、『間違えると恥ずかしい日本語500』からです。





☆:×有名を馳せる→○勇名を馳せる

「馳せる」は、名前や評判などを広く世間に行きわたらせること。「有名」という言葉には、すでに、世間に名が知られている意味があるので、「有名を馳せる」はふさわしくない。「勇名を馳せる」は、勇ましくて強いという名声を広める意。



☆:×鶴の声→○鶴の一声

多くの人がいろいろと議論をしても、なかなかまとまらないことはある。そんなとき、有無をいわさず決定する有力者、権威者のひと言が「鶴の一声」である。古くは「雀の千声より鶴の一声」といった。つまらない者があれこれいうより、すぐれた者のひと言のほうがまさっているというたとえである。いまでは「鶴の一声」だけで用いられていが、めったに鳴かない鶴だからこそ、その「一声」に重みがあるのだ。



☆:×おそらく合格するだろう→○きっと合格するだろう

「試験は非常にむずかしかったが、おそらく合格するだろう」のように、いい推量に使うのは誤り。「おそらくもどってこないだろう」など、悪い推量に使われるのが一般的だ。「おそらく」は「恐らく」が略されたかたち。その原義から、悪い気持ちが残る場合に多く使われる。いい推量で使うなら「きっと」や「たぶん」が適当だろう。



☆:×波紋を投じる→○波紋を生じる

正しくは、「波紋を生じる」か「一石を投じる」。波紋とは、次々と動揺を起こさせるような影響のこと。もとは、ものを水のなかに投げてできる波の模様のことだから「生じる」で受ける。「波紋を投じる」は、問題を投げかける意味の「一石を投じる」との混同だろうが、いまでは採用している辞書もある。



☆:×優秀の美→○有終の美

物事をやり通し、最後を立派に仕上げることを表すときには、「有終の美」と書く。ここでいう「ユウシュウ」は、すぐれているという意味の「優秀」ではなく、終わりまで立派に全うするという意味の「有終」でなければならない。






※如何でしたでしょうか?

「鶴の一言」には「雀の千声」が、本来、セットになっていたのは、知らなかったです。

「おそらく」と「きっと」の使い分けは、意外と陥りやすい落とし穴かもしれませんね。
  


Posted by makishing at 06:00Comments(2)