2011年11月18日

“千”と“万”は多い数?!




今日は10月29日の読売新聞の『なぜなに日本語』から紹介します。




めったにないことを「千に一つ」と例えることがあります。もちろん、厳密に千分の一の確率というわけではなく、多い数の代表として「千」をあげ、「一」と比べているのです。

「千載一遇」(千年に一度しか出会えないような機会)、「一騎当千」(一人で千人を相手にできるくらい強い)も、千と一を効果的に使った四字熟語です。

「万」もまた多い数の代表選手です。「万に一つ」、それを縮めた「万一」は、めったにないことだけれど、ひょっとして・・・の意味で使われます。

「千」と「万」を並べて、多さを強調する場合もあります。多くのお客が次々にやってくるのは、「千客万来」、物事がさまざまに変わるのは「千変万化」です。

ところで、大根などを細長く刻むのを「千六本に切る」と言います。この千六は‘繊ろふ’という言葉が変化したもので、「ろふ」は大根の中国語名、それを「繊に(細く)」切ることです。数が正確に1006本というわけではありません。

偶然ですが、小学校で習う漢字は1006字、こちらは正確に覚えましょう。(用語委員会・関根健一)





※「千と万」は、「一」と組むと、希少価値を促し、お互いが組むと、無限大(∞)を誇張しますね。

漢字・熟語・諺は、日本人が考えた、奥深い文化そのものですね。
  


Posted by makishing at 06:28Comments(2)