2011年11月23日

典型的な間違い日本語【9】




今日は、『間違えると恥ずかしい日本語500』からです。






☆:×頭越しに叱る→○頭ごなしに叱る

「頭ごなしに叱る」は、相手の言い分を聞かず、最初から相手が悪いと決めつけた態度で叱ることである。ここでの「こなす」は、「けなす」という意味。相手をけなしながら叱っても、あまり効果は期待できないが、「頭越しに叱る」のでも、言葉が頭の上を素通りするだけだから、こちらも効果はまったく望めない。




☆:×故障中→○故障

「故障中」といってしまうのは、「使用中」「工事中」のような表現と混同しているのだろう。「〜中」と表せるのは、「使用」「工事」のように行為の主体が人間である場合。よく自動販売機に「故障中」の紙が貼ってあるが、機械がみずから「故障をしている」のではないから、「故障」と表すほうが自然だ。




☆:×閉店時間を一時間延長→○営業時間を一時間延長

「閉店時間を一時間延長」という言い方を耳にするが、正しくは、「営業時間を一時間延長」とすべき。延長とは、長さや期間などを予定よりも長く延ばすこと。これには、ひとつづきのものをさらに先に延ばすという意味が込められている。しかし、閉店時間のような、午後六時とか七時というのは「点」なので、時間延長というひとつづきの“線”としてはくくれないのだ。




☆:×実現化→○実現

「実現」という言葉に「化」は不要である。「小説を映画化する」とか、「洋風化した生活様式」といった場合は、「化」がつくことによって、変化や移り変わりを表す言葉になる。しかし、「実現」は、計画が現実のものになることだから、もともと変化を意味しており、「化」をつけると、変化するという意味が重なってしまうのだ。




☆:×募金をした人→○募金に応じた人

募金箱にお金を入れた人を「募金をした人」といいがちだが、「募金に応じた人」「お金を寄付した人」などというのが正しい。というのは、「募金」は「金を募る」ことだから、「募金をした人」といったら、お金を入れた人ではなく募金活動を行っていた人をさすからだ。






※シリーズで、お送りしているこの内容ですが、今回は、ちょっと違った視点で、面白いです。

普段、気づかずに使っていた慣用句、ありました。

皆様は、如何でしたでしょうか?!
  


Posted by makishing at 00:55Comments(6)