2011年11月30日

『三年以上の経験』




今日は、会社の社内勉強用に頂いた書籍「トヨタウェイのルーツ」から紹介致します。





☆三年以上の実地の経験を経ずして設計するものではない。豊田佐吉






深く現状を理解するために、現地現物の精神の下で第一線での事実を直視しなければわからない事があることを常に肝に銘じる。






◎解説


自動織機の完成を目指し、豊田喜一郎が経糸停止装置の試験をしていた時、機械の調子が悪いためうまくいかない事があった。原因を調べると、試験を任せた織布工場の技術者が、実際の状況を無視し教科書通りの標準方式で運転を行っていたためとわかり、標準方式を変更させた事があった。


当時の紡織の技術者は見識が高く、注意しても「(当時の紡織業トップメーカーである)鐘紡で多年研究した調整標準方式を教わってその通りやっているから間違いではない」と主張し、容易に変更しようとはしなかった。又、理屈を考えず、先輩から受け継いだ標準方式を金科玉条のように考えているものもいた。


喜一郎はこの件で、「こういう人に試験を委託すると、とんでもない失敗を演ずる。父が三年以上の実地の経験を経ずして設計するものではないといっていたが、成る程だと思った」と記している。






※「石の上にも3年」・・・まさに、これだと思います。答えは現場にあるわけで、教科書だけの‘通り一遍’では、いけないのですね。

思いがけず、トヨタ自動車の歴史に触れ、勉強させて頂いて、いろいろな気づきを頂いております。
  


Posted by makishing at 06:27Comments(6)