2012年10月12日

《今、何をするべきか》




今日は、奥村幸治氏の『夢を夢で終わらせたくない』(出版NPO法人ベースボールスピリッツ)の中より《10.今、何をするべきか》を、御紹介致します。






《10.今、何をするべきか》






練習について言えば、やり過ぎないことも大切です。例えばオリックス時代のイチロー選手はキャンプでは誰よりもバットを振り、体をいじめていました。本人曰く「体が求めている時期」ということで、居残り練習で3時間打ち続けることもありました。ところが、シーズンに入ると試合前のフリーバッティングと試合以外では一切バットを振らなかった。当時こんなこともありました。

あるレギュラー選手が、ナイターを終えて宿舎に帰ると必ずバットを振っていたのです。開幕からヒットを重ねていたのですが、好調を維持したいという思いと、いつ打てなくなるのかという不安もあったのでしょう。それを見たイチロー選手が僕に「絶対疲れて打てなくなりますよ」と言ったのです。すると案の定、間もなくその選手の成績は落ちていきました。イチロー選手も試合で打ちたいという思いは同じですが、彼の場合は努力の仕方が違う。長いシーズンを頭に入れて数を振り込む時期、質を求める時期をしっかり計算し、今、何をすべきかを明確に把握していたのです。

こういった考えは普段のトレーニングなどにも当てはまります。例えばランニングをする場合に、体のキレを出したいなら短い距離のダッシュをする、持久力をつけたいなら長距離を走る、というように練習の目的を明確にして取り組めば身につくことも多いからです。ただ、数をこなしただけでは自己満足に過ぎないし、オーバーワークは疲労や故障の原因にもなりかねません。コンスタントに力を出すには自分のペースを守り、その時に必要な練習を必要なだけすることが大切だということです。





※「必要な練習を必要なだけする」・・・私たちの日常生活の中にも、あてはまりませんか!

量多くこなすのと、質を高める為のバランス・時期、そして方法は、社会生活においても、かなり重要事項だと思います。
  


Posted by makishing at 06:53Comments(2)