2013年11月28日

時間外労働手当に関する落とし穴


今日は、少し前に郵便ポストに入っていた、社会保険労務士事務所のチラシからです。





退職後にもっともトラブルになるのが、時間外労働手当に関するものです。我が社は大丈夫!と思われていても、思わぬ落とし穴があるものです。

例えば、パートタイマーの労働時間計算で、毎日のタイムカードを30分未満切り捨てていたりとかされていませんか?

1ヶ月を合計して30分未満切り捨て、30分以上は切り上げ、は正しいのですが、日々の計算でこれをやってしまうと違法です。

労働に関する権利は、2年間(退職金は、5年)の消滅時効にかかりますが、たとえ1日30分でも2年間累積すると相当な時間になります。

タイムカード=労働時間ではありませんが、労働時間でない部分を証明するのは、難しいものです。

ある程度の見込みを含んだ定額の残業払いも、規定をしっかりしておかないと、定額部分も残業単価の基礎に算入されてしまい悲惨な結果となります。

残業手当の計算方法、労働時間の把握など、意外なところに落とし穴があるものです。

こういった問題が、前従業員との間で解決しても、前従業員の方から、在職中の従業員の方へ伝わり、連鎖していきます。

あとから考えると、「就業規則」「雇用契約書」「入社時の誓約書」さえ整備しておけば、ほぼ99%トラブルにならなかったのに、と言うのがほとんどです。

何年もの間、景気も不景気も共にした従業員の方と、最後にトラブルになるのは、残念なことです。

終身雇用制度が崩れている今、労使間はますます契約関係が強まっていくように思います。使用者の方より、労働者の方ほうがはるかに労働関係法令に詳しいように感じます。1日の半分以上を過ごす職場、労使納得して発展していきたいものですね。

就業規則を、今一度、見直されてはいかがでしょうか。





※長く勤めた会社を辞めるとき、労使関係を崩すのは、嫌ですね。

時間給の人の月収の計算。経理担当の人には、注意して頂きたいものです。
  


Posted by makishing at 07:37Comments(2)