2014年06月17日

精神疾患の病名変更


今日は、5月29日読売新聞より《精神疾患名変更へ:患者に配慮》を紹介致します。





読み書きが困難な子どもの「学習障害」は「学習症」にーー。日本精神神経学会は(5月)28日、精神疾患の病名を変更すると発表した。分かりやすい言葉を使うとともに、患者の不快感を減らすのが狙い。米国精神医学会が作る精神疾患の診断基準「DSM」が昨年5月に改定されたのを機に、関連学会で病名や用語の和訳を検討してきた。

「障害」が付く子どもの病名の多くを「症」に変えた。親子がショックを受けたり、症状が改善しないと思われたりすることに配慮した。

対人関係などに問題が生じるアスペルガー障害や、自閉性障害は、「自閉スペクトラム症」に統一。衝動的に行動しがちな「注意欠如・多動性障害」は「注意欠如・多動症」にする。

大人に多い病気で、障害を症に変更した病名もある。動悸や身震いなどなどの発作を繰り返す「パニック障害」は「パニック症」に。体の性と自ら感じる性が一致しない「性同一性障害」は、より分かりやすい「性別違和」に変える。

診療現場や一般社会で旧病名も引き続き使えるが、新病名は将来的に保険請求で使う病名になる見込みで、徐々に切り替えが進むとみられる。



◆変更される主な精神疾患名

・アスペルガー障害/自閉性障害→自閉スペクトラム症
・注意欠如・多動性障害→注意欠如・多動症
・学習障害→限局性学習症
・大うつ病性障害→うつ病
・パニック障害→パニック症
・性同一性障害→性別違和
・アルコール依存→アルコール使用障害
・神経性無食欲症(拒食症)→神経性やせ症





※患者さんの不快感を減らす狙いで、病名を変更することは、とても良い取り組みだと思います。

ただ、一番の問題は、これらの病気が減るような積極的取り組みが、なされているか否かだったりすると思います。
  


Posted by makishing at 07:26Comments(2)