2018年08月22日

「無添加」というだけでは「健康住宅」と言えない?


今日は、カイケンコーポレーション(株)発行の冊子『SAiN 2018summer』より【「無添加」というだけでは「健康住宅」と言えない?】を、途中まで紹介致します。





無添加という言葉を聞いて皆様はどのように感じられますか?「添加物が入っていないので体に良く健康になれる」と感じられる方がほとんどではないでしょうか。実際、添加物が多く使われているより、出来る限り入っていないほうが体に良いことは間違いないでしょう。しかし「無添加」という表示は、添加物が一つでも入っていなければ、無添加として商品が出せるという曖昧な定義のもとにあります。

例えば、合成着色料を使用していない商品であれば、防腐剤が入っていてもその商品は無添加商品といえるのです。食品はもちろん、石鹸やシャンプー、化粧品など私たちが口に入れるものから肌に直接ふれるものに「無添加」という言葉を目にしていることでしょう。その中で「全成分無添加」という商品、ましてや原料もすべて無添加という商品などは見ることは少ないと思います。いえ、ほとんどないでしょう。では、全ての原料・成分が無添加であれば安全なのでしょうか?

また、私たちが住む家を考えたときはどうでしょうか。やはりすべて無添加とは言えません。住宅の内部を可能な限り木や漆喰などの自然な材料で作ったとしても、お風呂、キッチン、トイレ、サッシ、換気扇、照明などの設備機器は化学建材になるでしょうし、木の表面は何か塗っているのではないか、また塗っている場合、その塗料は安全なのか、使用されている接着剤・防蟻剤は大丈夫なのかなど。さらに木の原産国はどこなのか?素材は天然そのままなのか?内壁の材料は?などなどたくさんの疑問が生まれてくるでしょう。

また、全くの自然のものであっても、木を糊で固めた集成材であっても、海外から入ってきて薬品づけになっていても、表面に何か塗ってあっても、防腐剤や糊が使用されている珪藻土も、自然素材がひとつでも入っていれば、その商品は全て自然素材という枠の中にくくられてしまいます。家においては「自然素材」=「無添加」というイメージも強いでしょうが、どちらにしても定義は曖昧なのです。





※文章は、この後も続いていましたが、ここまでの問題提議がとても重要だと感じました。

確かに定義は、曖昧です。消費者に向けてこの形では、正しい選択が出来ないように思うのは、私だけでしょうか。
  


Posted by makishing at 10:22Comments(2)