2018年10月06日

典型的な日本語【14】


今日は、『間違えると恥ずかしい日本語500』からです。





☆:×案の上→○案の定

「案の定」は、予想したとおりという意味。思案などと使う「案」は、前もってそうなるだろうと思うことを表す。その予想が結果としてそのとおりだった、思ったとおりで間違いないというわけだから、そのとおりという意の「定」と書く。




☆:×とんぼ帰り→○とんぼ返り

東京から日帰りで大阪出張に出かける場合など、よく「とんぼ帰り」という。大阪に出かけ、あわただしく東京に帰ってくるのだから、「とんぼ帰り」でよさそうなものだが、正しくは「とんぼ返り」だ。もともとは、とんぼが勢いよく飛びながら、急に向きをかえるという意味。つまり、宙返りで、歌舞伎では、いまでも宙返りのことを「とんぼを切る」という。




☆:×飛ぶ鳥跡を濁さず→○立つ鳥跡を濁さず

立ち去っていく者は跡が見苦しくないようによく始末すべきという意味のことわざ。「飛ぶ鳥」と間違えている人が多いが、正しくは「立つ鳥跡を濁さず」である。同じ鳥のつく言い回しで、威勢のよいさまをいう「飛ぶ鳥を落とす勢い」があるので、混同してしまうのだろう。引き際が潔くきれいであることのたとえとしても使われる。




☆:×恨み骨髄に達する→○恨み骨髄に徹する

「恨み骨髄に徹する」は、心の底から激しく恨むことをいう。「骨髄」とは、骨のなかの空洞を満たす組織のことから、転じて体のもっとも奥にあるもの、もっとも大事なものの意。「徹する」は、奥深くにまで届く意。進み進んである限度にまでいたる「達する」と意味も発音も似ているため、間違えやすいので要注意。




☆:×道草を食べる→○道草を食う

「道草を食う」は、馬が道端の草を食っていてなかなか進まず、結果、進行が遅れることから、転じて、寄り道をして余計な時間を費やすことをいう。「食う」は上品とはいえない表現だから、「食べる」に変えたい気持ちはわからないでもないが、慣用句を勝手に変えてはいけない。「その手は食わない」も同様。「その手は食べない」とは言わない。





※久しぶりのシリーズです。

皆様、如何でしたでしょうか!

私は「あー!間違えとったー!!」というのが、今回は、3つもありました。

人間、毎日、日々学習ですね。

ありがとうございました。
  


Posted by makishing at 07:24Comments(2)