2009年03月08日

『幸運をもたらす本』


何気なく手にした本が、“人生を一転させる衝撃の告白”が記されていた、驚きの話です。




1920年代、フランスの学生ジャン・ポーロ・ラコストは、イタリア、ローマのバチカンに来ていました。ジャンは母子家庭で育ち、貧しく学業を続ける事が難しくなり、バチカンの図書館で翻訳のバイトを見つけました。

図書館の司書長があいにく留守の為、司書長が戻って来る迄、館内で時間を潰す事にしました。

館内をうろうろしていて、なぜか『動物学』と言う本が目に付きました。そして暇潰しに読み進めていくうちに、面白くて夢中になり、気がつけば、最後から2ページの所まで来ました。

すると、そこの余白に赤いインクで「ローマのパラッツオ・ディ・ギウスティズィア裁判所に出頭し、そこに預けてある、この番号のついた書類を請求しなさい」と、書いてあり、「貴方にとって幸運が待っている」と締め括られていました。ジャンは行ってみました。

すると、古い書類でしたがありました。中には一通の手紙があり、手紙の主は、本の著者、エミール・ド・フェブリエの遺言書でした。

「貴方に私の全財産を差し上げます」・・・理由はこうです。「自分がせっかく一生懸命に書いた本『動物学』を世間の人は誰も読んでくれなかった。身内や友人は褒めてくれたが、本の中身に目を通した者は居なかった。だから、私の本を読んでくれた貴方に感謝の印として遺産を差し上げます」との事なんです。

なんと、ラッキーな事だと喜んだジャンは、フランス領事館に駆け込み、調査してもらうと、遺産は400万リラの大金でした。

・・・しかし、喜びもつかの間、イタリアの法律ではフェブリエの遺言は無効となっており、親族で一番近い者でないと、遺産相続出来ない、との事でした。

ジャンは、落胆しました。しかし、ある記憶が甦りました。それは‘母親の旧姓がフェブリエ’だと言う事でした。何か関係があるかもしれないと思い、調べた所、なんと!このフェブリエこそ、ジャンの祖父だったのです。

この不思議な偶然に、ジャン本人が一番驚きました。ローマ最高裁判所は、一番近い親族である彼の娘、つまりジャンの母親に遺産を与える裁決を下しました。

不思議な偶然の一致により、遺産を貰ったジャンは、再び学業に復学する事が出来ました。




※本をよく読む人も、あまり読まない人も、時には図書館や本屋さんに足を運んでみると、良いですね。ひょっとすると、思いがけない幸運が転がり込んで来るかもしれませんね。



Posted by makishing at 06:16│Comments(12)
この記事へのコメント
私は2週間に1回必ず図書館に行っています
勉強熱心なわけではなく、借りる期間が2週間までなっているので
やむなくって感じです
今回の牧野さんの内容で、そういえは行った時に
ぶらぶらしているなー・・これも本を見る良い機会になっているんだな・・
と感じました。ありがとうございます
素晴らしい本は人生の友といえますね
Posted by 尾上 正 at 2009年03月08日 06:40
尾上正様

訪問、有り難う御座居ます。

尾上正様は、勉強熱心な方と、お見受け致しております。

本と出逢う良い機会は、どんどん積極的に創るべきだと思います。

誰でも一冊は『座右の書』が、おありだと思います。

昔、仕事の先輩から御聞きしましたが、人間との出逢い、本との出逢い・・違いは一つ、本は向こうからわざわざやって来ない・・との事です。当たり前ですが、そう考えると、もっと書店や図書館に足を向ける必要があるのでしょう。

有り難う御座居ました。
Posted by 牧野眞一 at 2009年03月08日 06:57
お世話になります。

眼鏡をかけないと文字が見えなくなってから就寝前の読書ができなくなったので減りましたが、よく本を読みます。

高校生時代は行きつけの古本屋があって、店主のおやじさんにお勧めを教えてもらってました。

今も本を選ぶときは人から薦められて、ということが多いです。

ジャンのようなとてつもない幸運の経験はないですが、良い本(名作という意味ではないです)との出会いは、それを紹介してくださった人とのつながり、思い出も含めて自分の財産だと思います。

有り難うございました。
Posted by 徳永 光之 at 2009年03月08日 11:09
徳永光之様

訪問、有り難う御座居ます。

徳永様は、よく本を読まれるのですね。

古本屋の店主の方にお勧めを教えてもらう位なら、相当の読書家だったのですね。

今回は、長文大作の実話でしたので、ブログに採用して良かったです。

とてつもない幸運の経験は、これから出て来ると思います。良い本との出会いは、確かに自分の財産ですよね。

それ以上に、本と出逢う背景にある人間模様も、大切な思い出の1ページですよね。

本にせよ人にせよ、御縁の魔可不思議さと言ったら、可能性無限大ですよね。

こうして、何年も前に読んだ本をブログで御紹介して、それについて徳永様と会話している事自体、去年の末には想像すらしませんでした。

本当に、有り難う御座居ます。

有り難う御座居ました。
Posted by 牧野眞一 at 2009年03月08日 11:41
新品でも15百円程度で手に入る本は、頭を鍛えるのに最適ですね。
是非、牧野さんもこのブログとコメントを小冊子にしてください。
それをきっかけに、「人生を変える1冊」を出版される日を楽しみにしております。
Posted by 伊集院雅人 at 2009年03月08日 13:55
伊集院雅人様

訪問、有り難う御座居ます。本は確かに、安価で頭を鍛えるのに最適ツールですね。

このブログも、ゆくゆく小冊子に出来たら、素晴らしいと思います。本当の意味で“人生を変える1冊”で出版出来たら、最高ですよね。

伊集院様には色々と、御世話になりっぱなしです。

有り難う御座居ました。
Posted by 牧野眞一 at 2009年03月08日 14:36
よい本との出会いは人生を豊かにしてくれます。

過去そんな経験を数多く経験し、「座右の書」も数冊あり

ますが、最近はめっきり読書量が減りました。

1週間に1度は本屋に行き、自分で読みたい本を探すの

が習慣になっていますが、最近は購入する本が減って

きました。読書は「心の栄養」と言われるので、これから

は良書を読む習慣を身につけたいものです。
Posted by 北島 俊彦 at 2009年03月08日 19:56
最近、めっきり本を読むことがなくなってしまいました。

仕事が忙しいことを言い訳にしております・・・

牧野様のコメントにもあるように、本との出逢い、向こうからはわざわざやってこない、ですね。

これからは、少しでも本を読もうと思いました。

ありがとうございました。
Posted by 細見 重之 at 2009年03月08日 20:22
北島俊彦様

訪問、有り難う御座居ます。

北島俊彦様は、今迄に沢山の本との出逢いがあった事と、思います。

読書は「心の栄養」と言われるのですね。

良書を読む習慣を、私も身につけ、勉強してまいります。

有り難う御座居ました。
Posted by 牧野眞一 at 2009年03月08日 20:55
細見重之様

訪問、有り難う御座居ます。

私も、偉そうな事は言えません。忙しい事を言い訳にして、読書の時間を創っておりません。

ただ、時間を創る為の努力は、しております。しかし、まだまだです。どこまで行っても、鍛練です。人生を変える位の本には、既に出逢えていますが、まだ見ぬ本も探求致します。

お互い、頑張りましょう。有り難う御座居ました。
Posted by 牧野眞一 at 2009年03月08日 21:58
これは実話ですよね。
孫が祖父の本に目が止まり、遺言を読んだというのは、偶然の様でいて運命を感じますね。
必要とする時にあきらめず、想い続け、行動し続ければ、必要なものが現れる。そんな気がしました。
自分の想いに目を向けて、人生を悔いのないよう歩んでいきたいです。
Posted by 晴山 力 at 2009年03月10日 07:18
晴山力様

訪問、有り難う御座居ます。日を遡って御覧下さり、感謝しております。これは実話です。

この実話は、運命だと思います。『想い続け、行動し続ければ、必要なものが現れる』良い御言葉、有り難う御座居ます。

晴山様らしい“力のある”御言葉です。

お互い、《お一人様一回限定》の人生、悔いの無いように歩んでいきましょう。

これからも、このブログを、宜しくお願い申し上げます。

有り難う御座居ました。
Posted by 牧野眞一 at 2009年03月10日 07:47
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