2009年03月01日

ノーベル物理学賞受賞者について


ある日の新聞に、ノーベル物理学賞を受賞された、益川敏英さんの記事が載っていました。子供の頃についてです。要約致します。



中学に入っても先生の話を聞いていなかった(小学生時代も、そうだったみたい)そうです。卒業文集用の作文のテーマは『星の進化』・・・将来について触れていないのは、益川さんだけでした。御本人曰く「僕だけですよ、将来について触れてないのは。自分の好きな事だけ勝手にやってたんですなぁ。」

“世界中に苦手な事が知られてしまった”英語も、今から思えば開き直って発音し、覚えるのが苦手で、中学生頃に捨ててしまったそうで、音楽も実技が悪く、音痴だったそうです。通知表には、5以外に2もあったそうです。

しかしながら、小学校高学年から本をよく読むようになったそうで、近くの図書館に行き、江戸川乱歩の『少年探偵団』や理科の本、そして芥川龍之介をよく読まれたそうです。芥川作品は物語の組み立てが非常に巧みで面白く、作品の97%は読破されたそうです。

この頃に“新しい知識への貪欲さ・法則性の持つものへの興味”が生まれた、とおっしゃっておられます。

実は、図書館通いには別の不純な理由もありました。

お父さんの家業の『砂糖配達』が、砂糖(上白糖やキューバ糖=ザラメの砂糖)は、30〜100kgもあり、それを担ぐのは、相当重かったそうです。それが図書館通いを多くさせ、知識を重ねる元になったのですね。わからないものです。

学校の科目毎の成績にムラがあっても(数学・理科が良かった)、小中高を通じて友達・先生・家族から‘駄目な奴’のレッテルは張られなかったそうです。周囲の方々の人間性の暖かさが、偉大な受賞にも繋がったようです。この頃、逆の現象があったら、今の益川さんは無かったかもしれません。



読ませて頂いて、強く感じたのは、あまり細かな事を気にせず、好きだったり興味のある事に没頭し、何より〔自身に正直に生きる事〕が、成功や成果に繋がるのかな・・です。そして、全ての事に平均点やそれ以上を求めるのではなく、一つの事だけに秀でる、それを突き抜ける程、徹底する・・これなような気がするのです。欠点があっても、良いんですね。人間皆、違いますから。
  


Posted by makishing at 07:10Comments(4)