2009年05月01日

“トイレと向き合う”



本日は、相田みつをさんです。


相田さんは、トイレを『修行をする道場』と、おっしゃっておられます。仏道修行者にとっても、便所は大事な道場の一つ、と道元禅師と言う方の教えにあるそうです。その内容を御紹介致します。




「両辺を汚す事なかれ」


鎌倉時代の名僧・道元禅師の代表作に『正法眼蔵』と言う本があります。

その中に、[洗浄]と言う巻があります。

洗浄とは心身を洗い清めると言う意味です。

『両辺を汚す事かなれ』と言う言葉は、その[洗浄]の巻の中に出て来ます。

両辺とは、便器の両側の事。要するにトイレを汚すなと言う事です。

トイレは、毎日御世話になる所です。そのトイレを汚すなと言う事は、当たり前の事ですね。そういう当たり前の事を、自分の日常生活の中で、具体的に行ってゆく。

それが道元禅師の教えだと思います。

さて、トイレの中では、誰にも見られません。自分一人です。

誰にも見られないトイレの中で、この当たり前の事をどう具体的に行ってゆくか?と言うと、そう簡単な事ではありませんね。

誰にも見えない所で行う自分の行(ぎょう)ですから。

だから、トイレは大事な修行をする道場なのです。




※言われてみれば【トイレでは独りぼっち】です。誰も見ていないから・・・どうするか。もの凄く深いですね。
  


Posted by makishing at 05:56Comments(8)