2009年05月28日

『壊れたオモチャ』



今日は、あるメールマガジンより「小さな幸せに気づく24の物語」と言う本から、『壊れたオモチャ』をお届けします。




あるお父さんは、毎年クリスマスイブの夜、幼い男の子の枕元にサンタさんの代わりにオモチャを置いてあげていました。毎年クリスマスの朝に目を覚ました男の子は、枕元のオモチャを見つけていつも大騒ぎをしていました。


今年のクリスマスも、男の子は枕元のオモチャを見つけて喜んだのですが、オモチャの電源を入れてもスイッチが入りませんでした。オモチャが壊れていたのです。


お父さんは、男の子に気づかれないようにオモチャ屋さんに電話しました。しかし、クリスマスで忙しいオモチャ屋さんは「故障ですか?修理メーカーに電話して下さい。」という冷たい対応でした。


お父さんは思わず「修理は、もういいです。でも子供はサンタを信じています。サンタからもらったと思いこんでいるプレゼントを、とても喜んでいました。そのプレゼントが壊れていたんです。クリスマスに子供がこのオモチャで遊ぶ事がどれだけ大切か理解して下さい。」と話しました。


しばらくの沈黙の後、オモチャ屋さんが「わかりました。今日中になんとか探して、新しいオモチャをお届けします。」と答えました。


喜んでお父さんは楽しみに待っていたのですが、なかなかオモチャ屋さんは来ません。


「やっぱり、無理だったか‥‥」と、夜8時を過ぎてあきらめかけた時、玄関のチャイムが鳴りました。


お父さんがドアをあけると、そこにはサンタさんの格好をしたオモチャ屋さんが立っていました。


玄関で話し声が聞こえたので、誰が来たのかと思って部屋から出てきた男の子は、サンタさんを見つけると「サンタさんが来てくれた」と言って大喜びで駆け寄りました。サンタさんは「ごめんね。忙しくて、うっかり壊れたオモチャを渡してしまったね。これは、ちゃんと動くからね。」と言ってプレゼントを渡しました。


その後、子供がいなくなったのを確かめると、お父さんはサンタさんに涙を浮かべながら「本当にありがとう。もう一生、あなた以外からオモチャは買わないよ。」と話しました。


サンタさんの目にも涙が光っていました。


この男の子は、オモチャと一緒に思い出もプレゼントしてもらいました。


失敗は、誰にでもあると思いますが、それを取り戻す努力が失敗を最高の結果に変える事が出来ます。




良い話ですよね。もしも、皆様がこのオモチャ屋さんだったら、同じように出来ていましたか?
  


Posted by makishing at 05:01Comments(16)