2010年09月06日

《驚かされた19歳イチロー選手の意識》




今年、6月16日に紹介致しました、奥村幸治氏の著書『意識 夢を夢で終わらせたくない』(出版:NPO法人ベースボールスピリッツ)より、《1.驚かされた19歳イチロー選手の意識》を紹介致します。




《1.驚かされた19歳イチロー選手の意識》


初めてイチロー選手と出会ったのは僕(奥村幸治氏)が20歳で彼が19歳の時です。それからオリックスで過ごした2年間は、グラウンドだけでなく、寮生活の中でも本当に多くの話をしました。

イチロー選手との出会いで一番驚かされたのは技術以上に意識の高さです。イチロー選手は当時から「納得できないスイングでもヒットは出るし、三振しても納得のスイングがある」と、涼しい顔で言うような選手でした。結果にこだわる選手が大半のプロの世界で、あの若さにして常に理想のバッティングを追い続けていたのです。

試合前のフリーバッティングでもほとんどの選手が打ちやすいハーフスピードのボールを求める中、イチロー選手は実戦に近い勢いのあるボールをリクエストしてきました。そして打ち返す打球方向は毎日、レフト方向から始まり、次にセンター、最後にライトと順番も決まっていました。レギュラーを掴んだ年に210本のヒットを打った時も「1年間で納得したヒットは5本ぐらいしかない」と話していましたが、彼のストイックな取り組みを間近で見ていれば納得の言葉でした。

こうした意識は1日で作られたものではありません。子供の頃から、どうやったらプロ野球選手になれるのか、どうやったら、もっとレベルアップ出来るのか、と考え続けてきた結果、作り上げられたものなのです。今、僕が選手を指導する中で最も大切にしているのもこの意識ですが、意識の大切さを改めて教えてくれたのは間違いなくイチロー選手でした。

素晴らしい技術も人並み外れた意識があればこそ。19歳のイチロー選手の意識に触れ、強くそう感じました。




※結果が欲しくないか、と言われれば嘘になりますが、私もなるべく結果偏重型に陥らないようにしています。自分が「こうなりたい」と強く意識し、それをイメージしながら、いかに行動するかが鍵になるのが、この文章を拝読して、理解出来ました。夢を夢で終わらせないよう、努力してまいります。
  


Posted by makishing at 04:23Comments(2)