2011年05月09日

“犬”に関する諺




今日は、『ことわざハンドブック』より、“犬”に関する諺です。




【犬一代に狸一匹】

意味:犬が狸のような大きい獲物をとるのは、一生に一度ぐらいしかないということ。人間もよいチャンスには容易に出会えないものだ。



【犬に論語】

意味:有り難みの全然ないこと。意味を解さない者に立派な道や、教えを説いても通じない。類語に〈猫に小判〉〈牛に経〉〈兎に祭文〉などがあり、出典は本領曽我の『犬に論語といふたとえ』から。



【犬は三日飼えば三年恩を忘れぬ】

意味:人間は恩知らずではいけない、という戒め。飼い主の恩を忘れなかった忠犬ハチ公を見習うべきである。類語に〈犬はその主を知る〉があり、〈飼い犬に手をかまれる〉は反語。



【犬骨折って鷹の餌食】

意味:源氏大草紙に『犬骨折って鷹の餌食』とあって、これが出典。犬が骨折って追い出した獲物が、鷹にさらわれることから、苦労して取得したものを他人に取られること。〈鳶に油揚げをさらわれる〉も同じ。



【犬も朋輩鷹も朋輩】

意味:昔の鷹狩りの時、犬や鷹は地上と空から主人に協力することから、同じ主人をもつ同僚は気を合わせて仲良くせよとの意。『朋輩』は仲間のこと。






※犬について「様々な例えをしている」ように、思いました。

小さいもの・真面目・普通・協力・忠誠・無意味などの色々な象徴が、諺の中の犬という言葉には、あるようです。

これらから考えると、犬という単語には“普段から、どこにでも登場するポピュラーさ”が、そういう形になっているようです。
  


Posted by makishing at 06:11Comments(2)