2013年03月14日

アベノミクスについて



今日は、毎回楽しく読ませて頂いているメルマガからです。





【アベノミクスに思う】



昨年11月16日に、野田前首相が衆議院解散を表明して以来、円相場は90円台に下落し、東京株式市場でも株価が堅調です。株式相場は経済の体温と言われるように、株価上昇はそれだけ景気改善への期待が高まっていることを表します。

アベノミクスとは、安倍政権が掲げる成長戦略を経済学者やマスコミが端的に呼んだもの。大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略の3つを基本方針としており、安倍政権はそれを「3本の矢」と表現しています。

アベノミクスに対しては、様々な批判も寄せられています。金融緩和は、ハイパーインフレにつながるとか。財政拡大は、財政赤字が増えるからよくないとか。円安は、輸入物価が上がるからよくないとか。旧来型の経済政策を固守しようとする陣営からの批判です。

でも、旧来型の経済政策を取り続けたこの20年。そして、政権基盤が弱く、国家運営に不慣れな民主党政権が円高を放置してきたここ4年。

日本経済を悲観的に考える人が増え、その結果としてデフレから脱却できず、工場は海外に移転して雇用の場が失われ、賃金も上がらなかったことを忘れてはいけないと思います。

経済の無策は日本の富を海外に流出させ、企業競争力も弱めてしまったのです。

韓国の反応が、アベノミクスの正しさを証明してくれています。年末からのわずか3ケ月の円安ウォン高ですら、韓国企業の輸出競争力が弱まるなどと、政府もマスコミも文句を言っています。

この4年間、韓国企業は逆の立場で輸出主導経済の果実をたっぷりと味わいました。10年前は日本では知る人すらほとんどいなかったサムソンの名も、今では多くの人が実感を伴わないままにすごいな、と思っていることでしょう。

併せて、韓流ドラマやイケメン俳優を国家戦略として推進し、日本の富を「合法的に」持って行ったのです。何も知らないのは日本人だけ、ということです。


現在は、アメリカもEUも未曾有の金融緩和を行っています。日本だけが金融緩和を大胆に行わなかった結果、相対的に円の価値が高まっただけ。デフレが続く日本の経済状況では、とても円高になるはずがないのです。

各国が金融緩和を行い、自国通貨安を容認するのは、輸出で稼ぐため。それが世界の動きなのに、旧来型の経済金融政策を墨守することで、日本は損をしているのです。金融緩和の副作用はもちろんありますが、世界規模で行われていることを無視して、日本一国だけの金融政策を論じても、実は無意味なのです。

すべては、相対的な経済力の関係性の上に成り立っていることを、グローバル経済という言葉が当たり前のように使われるようになった今日でも、正確に理解できていない政治家や経済学者、マスコミが批判をしていいるだけなのです。

景気の「気」は、人々の気持ちを表します。先行きが明るいと感じる人が増えれば、お金が社会に循環を始めます。そのきっかけを作るのが、政府と日本銀行の役割です。

金融緩和で社会にお金をふんだんに供給し、財政支出を増やして直接的にお金を企業にもたらして。それが賃金に波及して、経済全体を好景気に導くことが、アベノミクスの目的です。

株価があがり、懐が潤った人々が高額商品の購入を増やしています。百貨店売上高は好調ですし、飲食店も高級店を中心に客の入りが増えています。

自民党が賃上げ要請をするという、これまでに無かった春闘の様子もあり、あと半年もすれば景気回復を実感する人がかなり増えるのではと予想しています。





※賃金が上がる企業が、ちらほら出だしている状況です。ただ、中小企業までには波及していない現状です。

同じことを繰り返しているのか・・・何もしていないのか・・・

解釈するポイントが、難しいところです。

国レベルの政治経済について、何か出来ることがあるのかと、想いを巡らしてしまう、この頃です。
  


Posted by makishing at 06:37Comments(4)