2013年12月09日

典型的な間違い日本語【11】


今日は、『間違えると恥ずかしい日本語500』からです。





☆:×汚名挽回→○名誉挽回

一度失敗して下がった評価を取り戻すためになにかをするようなとき、「汚名挽回」といってしまいがちだが、「挽回」は、失ったものを取り戻して、もとの状態にすることという意味である。「汚名挽回」では、失った汚名を取り戻すということになってしまう。挽回すべきは、失ってしまった「名誉」で、「名誉挽回」としなければ意味が通らない。また、汚名は「挽回」でなく「返上」すべきものだ。



☆:×焼けぼっくりに火が付く→○焼けぼっくいに火が付く

発音が似ているが、「焼けぼっくり」ではなく「焼けぼっくい」が正しい。一度途絶えていた男女関係が、なにかの拍子でまた元の仲にもどることを「焼けぼっくいに火が付く」という。「ぼっくい」とは、「棒杭」あるいは「木杭」と書き、松ぼっくりのことではない。



☆:×上には上がいる→○上には上がある

これは、もっともすぐれていると思っても、それよりもさらにすぐれたものがあるという意味。この言い回しを人について用いるときに、「上には上がいる」といってしまいがちで、いわれたほうもおかしいとも思わず、聞き流してしまうことが多いが、じつは誤用である。本来は「ある」を用いなければならない。



☆:×口先三寸→○舌先三寸

口先だけでうまく相手をあしらうことをいう場合、「舌先三寸」が正しい。「舌三寸」ともいう。言葉巧みに調子のいいことばかりいって中身が伴わないという意味である。「口先三寸」といってしまうのは、話をするのに口を使うことからの連想だろう。



☆:×手をこまねく→○手をこまぬく

「なにもしないで傍観している」ことを、「手をこまねく」といいがちだか、「手をこまぬく」が古くから使われてきた言い方。戦前の書物には「こまぬく」と使われていたが、戦後、「こまぬく」がなまって「こまねく」となったようだ。現在では、「こまねく」を採用している辞書もある。もともと中国で敬礼の動作を「こまぬく」といい、そこから胸の前で腕を組むことをいうようになった。





※このシリーズ、11回目です。

今回は、ほとんど間違って使っていた感があります。

いや〜、日本語って、難しいです!
  


Posted by makishing at 06:54Comments(0)