2014年02月02日

【掃除を始めた理由】


今日は、鍵山秀三郎氏の『ひとつ拾えば、ひとつだけきれいになる』からです。



【掃除を始めた理由】


私が会社を創業したのは昭和36年。時代はちょうど、日本経済が高度成長期にさしかかったころでした。

会社はどこも人手不足。産声を上げたばかりの当社に入社を希望するような人はいませんでした。珍しく入社希望者が現れても、履歴書に書ききれないくらい多くの会社を転職したような経歴の人ばかり。それでも、選考するという贅沢が許されなかった当社は、面接即採用というのが実態でした。

採用はしたものの、ほうぼうでさんざんな目に遭ってきた社員の心は擦り切れ、荒みきっていました。そのうえ、入社後、零細な会社の社員として営業に行っても、お客様にまともな応対はしてもらえません。その結果、営業から戻ってきた社員は、外での憂さを晴らすために社内で八つ当たりします。帰社するなり、鞄を机の上に放り投げたり、椅子を足で蹴るような状況でした。

そうしますと、社員の心はますます荒みます。

そこで、この荒んだ社員の心をおだやかにするためには、どうしたらいいか。熟慮の末、始めたのが掃除でした。社員が出社する前にきれいにしておけば、社員の心の荒みもなくなるのではとの願いからです。

掃除は、特別な能力を持ち合わせていなかった自分にできる、唯一の方法でもあったのです。





※最初から大企業はありません。

イエローハット創業時の苦労が、鮮明に出ています。

荒んだ心を穏やかにするための“苦肉の策”が掃除だったのですね。
  


Posted by makishing at 06:10Comments(0)