2016年05月28日
スーパーで売られているタコ
今日は、いつも楽しく読ませて頂いているメルマガから【スーパーで売られているタコ】を紹介致します。
タコをスーパーで買うときに原産地表示を見ると「モーリタニア産」という表示をよく見かけます。
モーリタニアとは、アフリカの北西部で大西洋に面している国です。
日本が輸入するタコの約4割がモーリタニア産です。
モーリタニアの漁業を支える船外機を製造している日本メーカーがあります。
その日本メーカーは、オートバイで有名なヤマハ発動機。
船外機とは、ボートの後部に取り付けられるエンジン。
手ごきのボートに比べると飛躍的に作業効率が高まります。
とは言っても、現地の漁師が儲からなければ、船外機も売れることはありません。
そこで、ヤマハは1970年代から国際協力機構(JICA)等と協力し、現地の漁業指導を行い、現地からの信頼を築いてきました。
モーリタニアが面する沖合では、タコがたくさん獲れるため、タコの取り方も伝えてきました。
この結果、モーリタニア産のタコは日本・中国・韓国へ輸出されるようになりました。
ところで、モーリタニアは、先進国に比べると、まだまだ発展途上国です。
船外機に使用されるガソリンの質もあまりよくありません。
また、整備環境も整っていません。
そのため、ヤマハは、現地で販売する船外機を2ストローク船外機にしました。
ちなみに、4ストローク船外機の方が低燃費・低騒音ですが、構造が2ストロークに比べて複雑です。
ですから、整備のしやすさを考慮して、現地の船外機は、2ストローク船外機を選びました。
もちろん、整備手法も熱心に指導してきました。
モーリタニアをきっかけに今では、タンザニアやマダガスカルなどのアフリカ各地の漁業でヤマハの船外機が活躍しています。
製品を売るだけでなく、製品の使用方法やメンテナンス方法を伝え、さらに、製品を使ってどう稼ぐのかまで伝えてきたからこそ、現地での信頼が得られたのではないかと思います。
※大手の企業が、ここまで献身的なことをしてくれるのには、脱帽です。
私たちの身近な所で、こうしたことが出来ないか、考えてみるのも良いかと思います。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
Posted by makishing at 06:27│Comments(0)