2020年07月21日

意外な企業が作った牛乳 


今日は、いつも楽しく読ませて頂いているメルマガから【意外な企業が作った牛乳】を紹介致します。

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【意外な企業が作った牛乳】


近年、食パンをはじめとするパンブームが続いています。

ブームが継続している中、パン好きの人から注目されている飲み物があります。

その飲み物とは、「パン好きの牛乳」という商品です。

パン好きの牛乳は、2018年4月より街のパン屋を中心に販売が開始されました。

この牛乳を販売している会社は、牛乳とは縁がないと思いがちなメーカーです。

その会社とは、樹脂や太陽電池、断熱材などの素材を研究開発する大手化学メーカーのカネカです。

樹脂や太陽電池などの印象が強い同社ですが、創業時より、マーガリンやイースト菌などのベーカリー向け原料の製造も行っています。

同社は、食品関連事業については、従来BtoBでしたが、2017年4月から一般消費者向けの乳製品事業に参入しました。

同社は、事業を通じ社会的課題の解決に取り組むという方針を打ち出し、その課題の1つとして注目したのが酪農が抱える課題でした。

日本の酪農家は後継者不足や労働力不足から減少しており、生乳量の減少などの大きな課題に直面しています。

そこで、同社は、自社のノウハウを活用し、酪農家を支援しながら一緒に持続可能な酪農を作り、乳製品業界に貢献できる商品を作ろうと考えました。

その第1弾として開発したのが「パン好きの牛乳」です。

商品開発に先立って、牛乳の市場を調査したところ、10年以上前に比べ牛乳の消費額は約2割減となり、ユーザーは高齢者やファミリー層に固定化されていることが分かりました。

また、牛乳を飲むときにパンを食べる人は7割いますが、パンを食べるときに牛乳を飲む人は3割ということも分かりました。

つまり、パン好きはパンを食べるとき、牛乳以外のものを飲む方が多いですが、逆に言えば、市場を開拓できるチャンスでもあると考えたのです。

また、パンが好きな人は、20~30代と若い女性が多く、彼女たちに刺さる牛乳を作ればユーザーの幅が広がるとも同社は考えました。

これらのターゲットに刺さる商品を作るために、同社は、消費者調査やパン愛好家を集めたグループインタビューを実施しました。

その結果、「牛乳が濃すぎるとパンの美味しさが消えてしまう」という声が多く、パン愛好家にとって濃すぎる牛乳は好まれない傾向にあるということが分かりました。

濃厚な牛乳は、パンの味を消してしまうという意見が多かったため、同社は「コクがあるのに後味すっきりで、パンの味を引き立てる牛乳」というコンセプトを設定しえ商品づくりを開始しました。

一般的に、コクがある牛乳は最後に口の中がネチャっとしますが、実はこの後味は加熱しすぎたときに生じる臭みなのだそうです。

この加熱臭を出さずスッキリとしたフレッシュさを残すためには、優れた加熱殺菌の技術が必要でした。

そこで、同社は、2018年1月にベルギーのピュアナチュール社と技術提携し、牛乳を加熱する際の温度と時間を丁寧に調整する製法を取り入れました。

試行錯誤の上、完成した牛乳を首都圏や関西のパン屋約300店舗で販売することが決まりました。

<パン好きの牛乳の商品紹介サイト>
https://kaneka-purnatur.jp/milkforbread/milk/index.html

販路が限られている特別感や、「パン好きの牛乳」というターゲットに直球で訴求する分かりやすいネーミングという効果もあり、予想以上に広く知られました。

この結果、パン好きの牛乳は、2020年1月末時点でシリーズ累計100万本の販売実績を誇るヒット商品となりました。

酪農から乳製品の生産販売、消費者の購入までを見据えた同社の乳製品事業が盛り上がることで、酪農家の支援にも繋がり、酪農が抱える課題解決の糸口にもなるのではないかと思います。





※このビジネスは、酪農に携わる方々の深刻な問題を解決するべく、立ち上がったものですね。

困っている方々を、いかにして助けるかを、頭をひねって真剣に考えた時、アイデアが浮かぶと思います。

本日も、最後までお読みくださり、ありがとうございました。












Posted by makishing at 08:31│Comments(0)
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