2020年11月12日

2つの物をくっ付けて生まれた商品 


今日は、いつも楽しく読ませて頂いているメルマガから【2つの物をくっ付けて生まれた商品】を紹介致します。

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【2つの物をくっ付けて生まれた商品】


当事務所で特許の相談を受けたときに、特許庁がどういった観点で特許の審査を行うかについて、お話しすることがあります。

特許として申請したアイデアと同じアイデアが既に存在すれば「新規性がない」として特許が認められません。

同じアイデアがなくても、類似のアイデアから簡単に考えつくような発明と判断された場合、「進歩性がない」として、やはり特許が認められません。

新規性・進歩性という言葉ですとイメージしにくいので、簡単な例を用いて説明することがあります。

具体例として、消しゴム付き鉛筆のお話をさせて頂くことがあります。


世の中に、消しゴムや鉛筆が既に存在するが、消しゴム付き鉛筆がなかった場合に「消しゴム付き鉛筆」を考えた人は特許取得できるでしょうか?

筆記具のお尻に消しゴムをくっつけるという発想はなかった場合、特許が認められる可能性があります。

では、消しゴム付き鉛筆が既に、存在しているとして、「消しゴム付きシャーペン」を考えた人は特許を取れるでしょうか?

この場合、鉛筆とシャーペンは同じ筆記具ですので、鉛筆とシャーペンを置き換えただけに過ぎず、進歩性がないため、特許が認められない可能性があります。

といった例をお話しさせて頂くことがあります。

ふとしたときに、そう言えば消しゴム付き鉛筆は誰が考えたんだろうと気になって調べたところ、面白い秘話があったので、ご紹介させて頂きます。



消しゴム付き鉛筆は、1858年にアメリカに住む画家のハイマン氏によって発明されました。

ハイマン氏は当時まだ売れない画家で十分な稼ぎもなく、貧しい生活を送っていました。

お金がなかったため、短い鉛筆と小さな消しゴムを使ってデッサンをしていました。

ハイマン氏は、デッサンで、書いては消し、書いては消しという作業を繰り返しているうちに、鉛筆を置いて消しゴムを持つという動作が面倒になりました。

また、消しゴムが小さくなると転がってどこかに行ってしまうことも少なくなく、不満に感じていました。

そこで、ハイマン氏は、ニカワ(接着剤)で鉛筆のお尻に消しゴムをくっつけて使ってみたところ、不満が解消しました。

ハイマン氏は特許権を取得し、鉛筆製造メーカーに権利を販売し、10万ドルを取得したそうです。

面倒と感じたことから良いアイデアが生まれると言われることも多いのですが、まさに消しゴム付き鉛筆は、面倒を避けるために考え付いたアイデアではないかと思います。

面倒=ひらめきのタネ、と考えて身の回りのことを見直すことが発明の第一歩になるかもしれませんね。





※とても、解りやすいお話です。

『必要は発明の母』とも言います。

自分の身近な仕事の中でも、ドラえもんのポケットの中にあったらいいな、というモノを、考えていきたいと思います。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。



Posted by makishing at 08:40│Comments(0)
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