2023年03月22日
当たり前のようにあった機能を削った商品
今日は、いつも楽しく読ませて頂いているメルマガから【当たり前のようにあった機能を削る】を紹介致します。
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【当たり前のようにあった機能を削った商品】
オフィスで、ファイルなどを書棚に並べて整理する際にラベルをつけておくと便利ですよね。
このラベルを作るラベルライターとして思い浮かぶのは「テプラ」(キングジム製)と答える方も少なくないと思います。
このテプラは、1992年に発売されましたが、実は、それよりも前の1988年に世界で初めてラベルライターを開発した企業があります。
その企業とは、ブラザー工業です。
同社は、複合機などを製造販売しておりますが、「P-TOUCH」というラベルライターを1988年に開発しました。
P-TOUCHは、日本のみならず、海外でも販売されてきて、海外では高いシェアを誇る商品に成長しました。
これに対し、日本では海外に比べるとブランドの認知度は低いという状況が長い間続いていました。
そこで、同社では、この現状を打破すべく新商品の開発を企画しました。
一気に認知力を高めてブランド力をアップするためには、従来と全く異なるような商品が必要と考えました。
上記テプラをはじめ、ラベルライターと言えば、キーボードと液晶画面があり、文字などを入力してプリントするというのが一般的でした。
そこで、ブラザー工業では、キーボードと液晶画面をなくして、美しさと使いやすさの両立を目指して製品開発しました。
キーボードと液晶画面を無くすことで外形の自由度があがるため、シンプルで美しいキューブ型の形状にしています。
この形状からも読み取れるように商品名を「P-TOUCH CUBE」としました。
P-TOUCH CUBEは、本体カバーのガタツキが無いように成形し、操作ボタンも本体から飛び出ないように設計しました。
また、このような機械には、インク切れなど通知する必要があり、複数のLEDランプなどを使って通知するのが一般的です。
これに対し、P-TOUCH CUBEでは、LEDは1つに絞り、色とランプの状態(点灯・点滅)を組み合わせることで美しさと使い勝手の両立するように工夫しています。
キーボードと液晶画面を省くとすっきりと美しい形状に出来る反面、文字入力などが出来ないという課題が出てきます。
この課題に対し、スマートフォンの専用アプリにこれらの機能を代替させて課題を解決しています。
スマホに代替させることで、画面なども大きくできるので、テンプレートの編集印刷の自由度も上がります。
また、ラベルの活用例なども視覚的に分かりやすく伝えることが容易になるという利点もあります。
このような従来当たり前に存在したキーボードと液晶画面を省略したP-TOUCH CUBEは2016年10月に発売し、1年で4万台以上売れる商品となりました。
<P-TOUCH CUBE>
http://www.brother.co.jp/product/labelwriter/special/cube/about/index.aspx
今まで当たり前のようにあった機能を削るというのは勇気が必要と思いますが、P-TOUCH CUBEは、省略した部分をうまくスマホに代替させた成功事例の1つではないかと思います。
※もともとあるモノを削るのは、怖いと思います。
しかし、特にこれからの時代、余分なモノを削ぎ落として、必要なモノだけを残すのがトレンドだと思います。
仕事の中身にも、参考にしていきます。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
Posted by makishing at 10:06│Comments(0)