2024年01月17日
取手が握りやすいバケツ
今日は、いつも楽しく読ませて頂いているメルマガから【取手が握りやすいバケツ】を紹介致します。
【取手が握りやすいバケツ】
バケツは日常的に使用されるものですが、構造も比較的シンプルですので、もはや改良の余地がないと感じる方もいらっしゃるかもしれません。
このバケツですが、コメリのオリジナル商品「取手が握りやすいバケツ」がグッドデザイン賞も受賞して注目されています。
今日は、このバケツについて、お伝えしたいと思います。
バケツの開発者である浅野貴行さんは、開発に先立ち農家の方々がバケツに対して持つ不満を探りました。
水やりなどをするときに取手が手に食い込んで痛い事や、水を捨てるときに底に指が、かかりにくいため爪が割れる、といった不満が多く聞かれました。
浅野さんは、この不満を解消するために、バケツの取手と底面を改良することにしました。
取手は、H形ではなく丸形にし、握りやすくなるよう中央部に窪みを設けました。
また底面は、指が引っ掛けられるように窪みを2か所つくりました。
浅野さんは、完成度の高いものをつくるために、設計段階からつくり込みにとことんこだわりました。
設計データを3Dプリンターで出力する前に、設計図を見て自ら紙素材で模型を製作しました。
それを元に、持ちやすさや指のかかり具合を検証しました。
その結果を設計者にフィードバックすることを繰り返し、2020年末になってようやく、設計データを3Dプリンターで出力しサンプルをつくりました。
社員に従来品の取手と握り具合を比較してもらいました。
この時点で完成度が9割ほどだったこともあり、修正点はほとんどありませんでした。
浅野さんは、バケツの本体だけでなく、別売りのフタにも工夫を凝らしました。
フタは、ゴミや異物の混入を防げたり、
食品などの保管容器として使えたりすることから、利便性が高まると考えました。
フタも本体並みにこだわりました。中央の窪みを深めにし、上に本体を載せたときにずれないように溝を設けました。
色については、一般的なブルーではなくグレーを採用しました。
浅野氏は、生活空間になじみやすい色としてグレーを採用することにしました。
グレーのバケツに対する反応を社内で確かめたところ、違和感はとくに認められませんでした。
ただ、グレーは薄すぎると見た目が安っぽくなり、濃すぎると生活空間になじみにくいという問題がありました。
そこで、浅野氏は、トーンの異なるグレーのバケツを3種類つくり、社内でどれがいいかを調査しました。
3種類ある中で薄すぎず濃すぎない中間に位置した現在の色味の支持が圧倒的に高かったのです。
浅野氏は、発売と同時に売場の先頭に商品を置き販売を強化しました。
バケツでは異例のことでしたが、目につくところに売場をつくったことが功を奏し、2021年にグッドデザイン賞を受賞しました。
この受賞を生かし、年末の大掃除シーズンなどに向け販売を強化することにしました。
購入者の反応としては、「持ちやすい」といった取手を高く評価する声が圧倒的多数だということでした。
浅野さんの情熱と工夫が生んだバケツは、今後も多くの人の暮らしに役立つのではないでしょうか。
<取手が握りやすいバケツ プレスリリース>
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000079052.html
※如何でしたでしょうか?!
ちょっとした創意工夫ですよね!
本日も、最後までお読みくださり、ありがとうございました。
Posted by makishing at 20:48│Comments(0)