2018年03月02日
機能を重視したマスク
今日は、いつも楽しく読ませて頂いているメルマガから【機能を重視したマスク】を紹介致します。
【機能を重視したマスク】
今年流行していたインフルエンザの患者数は若干減りつつあるようですが、全国的に、まだ警報レベルだそうです。
インフルエンザや風邪の予防に手洗い、うがいと合わせてマスクを使われる方も多いと思います。
通勤電車の中でもマスクをしている人は少なくありません。
日本では、そもそもマスクは、いつ頃から使われたのでしょうか。
実は明治時代から輸入品が使用され、1879年に国産品が発売されました。
その後の1918年のスペイン風邪の流行をきっかけにマスクが広く普及するようになりました。
当時のマスクは、革製のものなどが主流だったのですが、1940年代になり、ガーゼのマスクが広がりました。
平面構造のガーゼの両端に耳に掛けるタイプのものです。
このタイプのマスクは、多少の改良はされながらも基本的な平面構造は変わらずに売れていました。
1999年に医療用の高機能マスクに目をつけたのが、ユニ・チャームのマーケティング部の熱田靖氏です。
一般用の商品として売れないかと模索していましたが、立体的なつくりは鳥のくちばしのような異様な姿でとても受けれられないと感じました。
見た目を重視すると平面構造ですが、機能を重視すると立体構造になります。この両立するような構造が難しく、三年の年月が過ぎていました。
そんなある日、通勤電車の中で1人の女性が医療用マスクのひだを伸ばし、鼻とあごにひっかけている姿を見ました。
この姿を見て、熱田氏は、「ひどい花粉症の人は、見た目なんて気にしないんだ」と思い、立体構造のマスクのままで発売することを決意。
会社の中には、やはり反対意見が多数ありましたが、良い物は、どんな形でもかならず使ってもらえると信じて、反対を押し切って発売。
2003年1月の発売当初は、社員が通勤時につけて、立体マスクの浸透を図りました。
メディアでも徐々に取り上げられ、特にくしゃみをしたときに化粧崩れの心配がなく、口紅がつかないと女性に支持されヒット商品になりました。
発売当時は、私もその形状に驚きましたが、いまや立体的なマスクは当たり前になりました。
「見た目が悪い」などと勝手に決めつけてしまわないということも大切かもしれないですね。
※立体マスクも、今や装着が当たり前の風景で、一昔前はマスクをしていたら「風邪ひいてるのかな」とか「体調悪いのかな」と思われましたが、今は予防で使う時代になっています。
新しい商品が、市場に浸透していく様々な形を、考えて開発を繰り返していくというメーカー側の苦労も、垣間見ました。
『こんな事いいな、出来たらいいな』という、ドラえもんの唄のような、柔軟な感性が、必要なんですね。
Posted by makishing at
06:18
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