2010年05月03日

典型的な間違い日本語【4】




今日は、『間違えると恥ずかしい日本語500』からです。




☆:×体調をこわす→○体調をくずす

「体調」とは、体の調子の事。「調子をくずす」「調子が悪い」という言い方はあるが、「調子をこわす」とは言わない。おそらく「体をこわす」という言い方と混同したのだろう。しかし、「体」と「体調」とではニュアンスが全く異なる。体調なら回復するが、体をこわしたら重症である。



☆:×読まないじまい→○読まずじまい

「読まないじまい」という言い方がみられるが、本来は「読まずじまい」。通常、「じまい」に続ける時には、文語の否定の助動詞「ず」を使う。この「ず」を口語にすると「ない」になるから、「読まないじまい」と言ってしまうのだろう。「じまい」は「仕舞い」と書き、「〜しないで終わってしまった」という意。



☆:×怒り心頭に達する→○怒り心頭に発する

激しく怒る意の「怒り心頭」に続けるなら、「発する」とすべき。「心頭」の「頭」は、「〜のあたり」を意味する接尾語で、怒りの出所を表す。怒りが「心頭」、つまり心に生じるわけだから、「発する」のであって、「達する」のではない。「頭にくる」という表現があるため、怒りの到達点のような解釈で、「達する」といいがちなので要注意。



☆:×狐につかまれる→○狐につままれる

狐に化かされたかのように、意外なことが起こって何が何だかわからず、ぽかんとする時の様子を表したのが「狐につままれる」である。「つままれる」は「つまむ」の受身形で、狐などに人が化かされる事。「つかまれる」と勘違いしている人がいるが、狐に捕まえられたわけではない。



☆:×素人はだし→○素人ばなれ

「素人」を使った表現なら「素人ばなれ」、「はだし」を使うなら「玄人はだし」というべきで、「素人はだし」という言い方はない。「素人ばなれ」「玄人はだし」ともに、素人とは思えないほどに技芸が優れている事をいう褒め言葉。あくまでも素人を対象とした言葉で、プロに向かって使ってしまうと失礼になる。






※如何でしたでしょうか?私的には、今回は、自分に合格点です。但し、今回も、前回同様、日本語の奥深さに触れました。感謝です。
  


Posted by makishing at 00:25Comments(8)