2009年02月23日

子供が持って帰って来たプリント


小学校に通う息子が、持って帰って来たプリントの中に投稿されていた作文に、心を突き動かされましたので、御紹介致します。



【命を見つめて】


皆さん、皆さんは本当の幸せって何だと思いますか。実は、幸せが私達の一番身近にある事を、病気になったお陰で知る事が出来ました。それは、地位でも名誉でもお金でもなく、「今、生きている」と言う事なんです。


私は小学6年生の時に骨肉腫と言う骨のガンが発見され、約1年半に及ぶ闘病生活を送りました。この時医者に、病気に負ければ命がないと言われ、右足も太ももから切断しなければならないと厳しい宣告を受けました。初めは、とてもショックでしたが、必ず勝ってみせると決意し希望だけを胸に真っ向から病気と闘って来ました。その結果、病気に打ち勝ち、右足も手術しましたが、残す事が出来たのです。


しかし、この闘病生活の間に一緒に病気と闘って来た15人の大切な仲間が次から次に亡くなっていきました。小さい赤ちゃんから、おじいちゃんおばあちゃんまで年齢も病気も様々です。厳しい治療と、あらゆる検査の連続で心も体もボロボロになりながら、私達は生き続ける為に必死に闘って来ました。


しかし、あまりに現実は厳しく、みんな一瞬にして亡くなっていかれ、生き続ける事がこれほど困難で、これほど偉大なものかと言う事を思い知らされました。みんないつの日か、元気になっている自分を思い描きながら、どんなに苦しくても目標に向かって明るく元気に頑張っていました。


それなのに生き続ける事が出来なくて、どれほど悔しかった事でしょう。私がはっきり感じたのは、病気と闘っている人達が誰よりも一番輝いていたと言う事です。そして、健康な体で学校に通ったり、家族や子供達と当たり前のように毎日を過ごせると言う事が、どれほど幸せな事かと言う事です。


例え、どんなに困難な壁にぶつかって悩んだり、苦しんだりしたとしても命さえあれば前に進んでいけるんです。生きたくても生きられなかった沢山の仲間が命をかけて教えてくれた大切なメッセージを、世界中の人々に伝えていく事が私の使命だと思っています。


今の世の中、人と人が殺しあう戦争や、平気で人に命を奪う事件、そしていじめを苦にした自殺など、悲しいニュースを見るたびに怒りの気持ちでいっぱいになります。いったい、どれだけの人がそれらのニュースに対して真剣に向き合っているのでしょうか。




これは、中学2年生の女性が書いた作文です。この作文を通して、生きている全ての人達が、“命の尊さ・生かされている喜び・健康な心身への感謝の念”を、大いに感じとり、殺人や戦争の無い、平和な世界になる事を、祈念致します。
  


Posted by makishing at 06:27Comments(8)